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2004年 09月 12日
ここは何かのゲームの世界の中で自分はそのキャラなのでは無いか?などと考えた事は無いだろうか?そんな中学生くらいに誰もが一度くらいは考える事を未だに僕は時々考える。あれは3年ぐらい前の夏の話だ。当時単調な日々の繰り返しに辟易し、俺がこのゲームの主人公であるならばそろそろイベントフラグが立ってもいい頃ではないのか?と想い、こうなったら無理矢理フラグを立ててやろうと深夜3時頃1人で公園に出向いたのである。
アドベンチャーゲームをやった事がある人ならわかるだろうが主人公がある日夜の公園に然したる理由も無しに出かけるのである。そこには何をどう考えても何かしらのイベントが待ちかまえているはずである。例えばそこには懐中電灯片手に必死に何かを探し続ける(母親の形見の指輪とか)美少女が居て、それを手伝う主人公。そこから2人の恋物語がはじまるわけ。もしくはその公園では夜な夜な邪神復活の為の儀式が行われており、魔法陣の中心では巫女姿の美少女が呪文を唱えている。それを物陰に隠れて見ているのだけど怖くなって後ずさりして逃げだそうとした時に足下にあった空き缶を蹴ってしまい、その物音で気づかれてしまう。「何やつ!?」振り向く巫女とバッチリ目があってしまう主人公。「うわああ!」急いで逃げ出す主人公。その翌日学校に行くと朝のホームルームで転校生の登場。当然の如くそれはあの巫女で… と、設定がいくらでも思いつく(三流エロゲー臭い)イベント立てにはもってこいのシチュエーションである。ここで何も起きなきゃ俺は主人公なんかじゃなく「ぶきは そうびしないと つかえませんよ」と主人公に教えてあげる村人Bって事だ。 そんな風に無駄にドキドキしながら向かった深夜3時の公園には… 早起きしてゲートボールの準備をしているお年寄り達が… などとするといかにも日記サイトっぽくて良いのだろうが実際には… 二人の女の人が居たのだった。 そして遠目からみてもわかるくらい思いっきりケンカしているのである。 やっべ!マジでフラグ立っちゃってる!どうしよう…焦る俺 さてここで当然選択肢がでたわけである。 1・慌てて仲裁に入る 2・もう少し事の成り行きを見守る ゲームの画面だとこんな感じな。そして俺が選んだのは >3・そのまま家に引き返す …まさにヘタレとはこの時の俺の為にある言葉だった。 しかし寝て起きてみると悔しさが湧いてきたのだ。もしかしてしっかりと選択肢を選んで居たらおっぱいの1揉みくらい出来たのでは無いか?そんなifがよぎる度になんてもったいない事をしたんだろうと。そこでその日の深夜またもフラグ立てに出向く事にしたのである。しかし、家を出る時「公園まで行くのめんどくせえ…」と思いもっと近場で済ませる事にしたのだった。(もっとも別に公園もわりと近いのだけど) そこで急遽選ばれた場所は近所の橋である。深夜の橋の下だ。そこは深夜の公園に優るとも劣らないイベント場所だ。例えばそこには家出少女(お嬢)が体育座りで膝を抱えて震えていて、それを見つけた主人公が声をかけると「あ、あなた私を獣のように犯すおつもりですね!?もしくは薬漬けにして東南アジアに売り飛ばすおつもりね!そ、それ以上近づいたら舌を噛んで死にます!」などと、てんやわんや(古い)あったすえ誤解が解けたと同時にお決まりのように彼女のお腹が鳴るわけ。そして主人公がコンビニでカップラーメンを買ってきてやると「まあ!こんな美味しい食べ物は初めてですわ!シェフをお呼びになって!」なんてなるわけで。そして結局行き場の無い彼女を主人公は保護して世間知らずなお嬢様とのドタバタ同棲生活のスタート。しかし、そのお嬢は実はどこかの国のお姫様で… と、設定がいくらでも思いつく(四流エロゲー臭い)なかなかのスポットだ。 そんな出会いに期待を持ちつつ橋の下に行ってみると、そこには 美女では無くビジョビジョに濡れたエロ本が… などとするといかにも日記サイトっぽくて良いのだろうが実際には… 人が倒れていたのだった… やべぇ…とんでもないフラグが立ってる…焦る俺 はい、出たよ選択肢 1・慌てて救急車を呼ぶ 2・倒れてる人の様態を確認する そして当然の如く俺が選んだのは >3・「ひぇ!」と声をあげて回れ右 どこまでもヘタレな俺だった… 家に着いてからかなり焦った。それはそうだ。もしアレが死体だったとして夜が明けた頃誰かが発見し警察へ連絡。そして警察の捜査の結果、俺が昨日現場に行った事が判明する。取り調べだ。そこで「何故あんな時間にあんな場所に行ったのかね?」なんて聞かれても「ふ、フラグを立てようとして…」なんて涙ながらにマヌケな事を言った所で当然の如く信用されるわけもなく犯人扱いされるのは目にみえているからだ。そんな恐怖の1夜があけた次の日現場に行ってみると特に人だかりも無くいつも通りだった。思うにアレは単に酔っぱらいが寝ていただけだったのだろう。そう思いたい。 あれ以来恐ろしくて深夜のフラグ立てはやっていない。 そして「ぶきは そうびしないと つかえませんよ」って言う準備は万全だ。
by tayama_nikki
| 2004-09-12 00:15
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