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2004年 11月 15日
俺が紀宮さまで知っている情報とといえばアニヲタとして一部で有名で中、高と漫研に所属し、皇室内で魔女の宅急便の専用試写会を開いた事がある。そしてサムライトルーパーの同人誌を作ったという事である。やっぱキャラが妙に礼儀正しかったりするのだろうか?「その子から手を離せ!俺は貴様のその行為に対して遺憾の意を表する!」とか。やべえ凄いおもしろそう。
そう言えば昔一度だけ同人誌を作ろうとした事がある。それは中学時代の話だ。俺のクラスには何時の頃からか緑のファイルというものがあって、そこにはクラスの男子が授業中などに書いた落書きが保存されていた。暇で暇でしょうがない時にそれを読むのだ。その中身といえば、イラストや四コマ漫画だったり、誰かの愚痴日記だったり、小説だったり、男子限定学級新聞だったりと、とにかくみんな好き勝手に書いたものをそのファイルに挟んでおくのだ。そしてそれを読んだ誰かが勝手に小説の続きを書き始めたり、感想を書いたり、誰かの日記を捏造したりしていくのである。今で言うとクラス内の2chみたいな物が緑のファイルだったのだ。とにかく暇だった俺達はお互いを楽しませるために授業中ノートに一心不乱に落書きを積み重ねていたのだった。 そんな落書きの中でやはり読み手の人気を集めたのは漫画だった。最初は4コマ漫画ばかりだったが徐々にジャンプ漫画のパロディ物やオリジナルのストーリー漫画を連載しはじめる奴も出てきた。そして何故か漫画を描くときは2人以上で作らなくては無くてはならないという鉄の掟まで決まっていた。その理由は1人で漫画をコツコツと描くなんて何かジメジメしてるというなんだかよくわからない理由から決まったような気がする。とにかく漫画を描くときはみんな藤子不二雄のように誰かとコンビを組んだり、クランプのように4人くらいで組んだりしていた。そんな感じでクラスの男子ほぼ全員が漫画を描いていた。だから授業中、女子が手紙を回すように男子の間では席が離れた相方に原稿を渡すために描きかけの漫画が回っていた。 そんな中、当然俺も佐藤君と組んで漫画を描いていた。俺と佐藤君は4コマ漫画が主流だった時代、緑ファイル人気投票においてダントツ1位の人気を誇っていた。しかし、俺達は長編に移行するにあたって致命的な弱点がある事が発覚したのだ。コマの割り方がまったくわからなかったのだ。よって縦線を2本、横線を2本引くという賽の目のようなコマ、簡単にいうと9コマ漫画が数ページに渡って続いている感じになってしまうのだった。このままではいけない!と苦肉の策として他のクラス内漫画家に真っ白いノートに予めコマを適当に割ってもらっていた。そして、そいつの感性のままランダムに書き込まれたコマに合わせて内容を考えていたのである。まさに時代を先取るニューパワーな描き方であった。そんな常軌を逸した描き方をしていた俺達だったがそれでも緑ファイルの看板作家の地位を死守していたのである。そんな中、遂にある日佐藤君がコマ割をマスターしたのである。まるで胴衣の下に着ていたオモリ入りのシャツを脱いで身軽になった悟空の様に、コマ割によるリミッターが取れた俺達は次々と作品を産みだしていったのだった。その頃には俺達のもう一つ弱点である3歳児以下の俺の絵心をカバーする為にストーリーを俺が考え、佐藤君が絵を描くという分業制による勝利の方程式も完成していた。 その日俺は新しい漫画のストーリーを考えていた。なんとなくぼんやりと頭の中で構築したものをノートに描いていった。描いていく中俺にはある予感がしていた。『これは間違いなく傑作だ』そうして出来上がった第一話を読み始めた佐藤君は授業中にも関わらず声を出して笑ったのである。そしてすぐさま絵を描き始めたのだった。そうして凄い早さで完成したそれを緑ファイルに投入した。すると読み始めた奴は次々と授業中にも関わらず笑っているのである。予感が確信へと変わった瞬間だった。 --- 長すぎ!しかもまだ半分くらいだ。続きは次回にしよう。
by tayama_nikki
| 2004-11-15 02:22
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